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家族とつながる家づくり

建物のはなし
2018.09.14

狭小住宅でも空間をアクティブに活用する「スキップフロア」の魅力

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土地があまり広くないために、ゆったりした空間や自由度の高い間取りが設計できないと諦めていませんか?
そんなときは、「スキップフロア」という選択肢を視野に入れてみてください。
スキップフロアの間取りを採り入れれば、アクティブに空間を活用することができます。
今回は、「段差を生かす間取り」スキップフロアについて見ていきましょう。

「段差を生かす間取り」スキップフロアとは?

スキップフロアとは、フロアの高さを半階層ずらして中間層をつくる間取り
1.5階や2.5階など、「中二階」や「中三階」を設ける建築方法で、小上がりとも呼ばれています。
フロアの一部に段差をつけ、数段の階段でつなげます。

スキップフロアの特徴とは?

一般的な間取りの場合、空間を横に活用するのに対し、スキップフロアでは縦の空間を活用するのが特徴です。
廊下を必要とせず、その分部屋や収納スペースを多く確保できます。

空間をアクティブに活用できるスキップフロアのメリット

スキップフロアには、空間の活用から生まれるさまざまなメリットがあります。
スキップフロアを採り入れる具体的なメリットを見ていきましょう。

空間を有効に使える

フロアに段差を設けることで、壁や扉を設置しなくても、空間に自然な「仕切り」が生まれます。
また、廊下も必要としないため、無駄なスペースをつくることなく空間を有意義に利用できるのです。

収納スペースを確保できる

スキップフロアでつくられた段差の下部を収納スペースに充てることが可能です。
収納家具などを置くための場所を削減できるため、空間をより広々と使えます。

風通しや日当たりがよくなる

フロアの段差部分を活用し窓を設置すれば、風通しや日当たりがよくなり、開放感のある家づくりができます。
また、半階分ずつ階層をずらすことによって、各フロアの層の間から光を取り入れられるようにも。
光をさえぎる壁や廊下を減らせるスキップフロアの特徴を生かし、明るい雰囲気の室内を演出できます。

視覚的に広く開放感のある間取りにできる

視界が平坦に通る一般的な住まいよりも、いくつもの段差を設けたスキップフロアのほうが、視覚効果によって開放的に感じられます。

狭小住宅でも無駄のない空間をつくりだせる

壁や扉で部屋を区切らないスキップフロアが生む自然な仕切りによって、狭小住宅でも圧迫感のない家づくりを実現。また、廊下に充てる部分の空間をほぼすべて居住スペースとして利用できるため、狭小地でもスマートな家づくりができるでしょう。

高低差がある土地でもスペースを無駄にしない

傾斜地など高低差のある土地に家を建てる場合、土地の形状からどうしても一階部分よりも低くなるスペースが生まれてしまいます。
大幅に傾斜している土地ならその形状を生かして車庫として利用もできますが、わずかな高低差の場合、無駄なスペースになってしまうことも。
スキップフロアなら高低差が一階層ほどもないような場合でも、階段数段分をずらして空間をつくることができるので、傾斜によって生まれがちな無駄なスペースを削減できます。

家族の気配を感じながら生活できる

開放感を生むスキップフロアの住まいでは、家族とのコミュニケーションにおいてもメリットがあります。
家族がオープンな空間で暮らすため、それぞれが部屋に閉じこもることもなく、いつでも家族の気配を感じながら生活できます。

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知っておきたいスキップフロアのデメリットとは?

空間を有効活用できるスキップフロア。
その反面、デメリットになるケースもあります。

一般的な住宅よりも建築コストがかかる

一般的な家づくりに比べると、空間の活用や収納スペースの確保などに対し、設計はもちろんのこと建築コストも高くなります。
また、壁の少ないスキップフロアの家づくりでは、耐震性の確保も重要なポイント。
強固な家づくりをするために、建築コストも上がってしまいます。

光熱費が余計にかかってしまうことも

スキップフロアは空間を区切らないため、いわば段差でつながった大きなワンルームのような空間。
そのため、空調が効きにくく光熱費が高くなる懸念があります。

部屋数が限られてしまう

空間のつながりを持たせるのがスキップフロアの特徴でもあるため、その反面、部屋数の多い間取りには対応しにくいといえます。

プライバシーの確保が難しい

空間を区切ることのないスキップフロアでは、開放的な家づくりができる分、プライバシーの観点では不満を感じやすいかもしれません。
視覚的な問題だけではなく、空間を縦に広げるスキップフロアの住まいでは、まるで吹き抜けのように音が筒抜けになってしまうこともあります。

バリアフリーの対応が難しい

家の内部に段差を生むスキップフロアは、バリアフリーとは正反対のつくり
高齢者や身体障害者にとっては暮らしやすい家とはいえないため、間取りを慎重に検討する必要があります。

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スキップフロアを検討するときの注意点とは?

スキップフロアを採用し、空間を有効活用することを検討するなら、いくつか押さえておきたい注意点があります。

実績のある設計士・施工業者に依頼する

スキップフロアの設計では、一般的な住まいよりも配慮すべき点がたくさんあります。
収納スペースをはじめ、光や空気の入り方、音の響き方からプライバシーの保護まで実にさまざま。
そのため、スキップフロアを採り入れたい場合は、実績のある設計士や施工に慣れた施工業者に依頼することをおすすめします。

断熱や空調に配慮する

壁で部屋を仕切ることのないスキップフロアでは、開放的な空間をつくれる反面、断熱や空調への配慮が必須です。
しっかりとした断熱設計を行い、熱の出入りを低減しましょう。
また、上層に暖かい空気、下層に冷たい空気がたまったままにならないための工夫や、適切な場所にエアコンなどの空調設備を設置する意識も欠かせません。

自治体によって判断が分かれることも

建築申請を出す際、自治体が建築基準法に照らし合わせて建物を審査しますが、スキップフロアの場合、自治体によって判断が分かれてしまうことも。
スキップフロア部分を床面積として算入する自治体や、そもそもスキップフロア自体を認めない自治体もあるため注意が必要です。

固定資産税が上がってしまうこともある

家の内部に段差を設けスペースを広げるスキップフロアは床面積が大きくなります。
固定資産税は床面積を家の資産価値として計算するため、税額が上がってしまいます。
一般的な住まいよりもどれくらい固定資産税が高くなるのか事前に確認しておきましょう。

構造計算の費用が加算される

家を建てるとき、建物が建築基準法に適合しているかどうかを調べるために、建築確認申請の手続きを行わなければなりません。
手続きの際は耐震性などの確認のため、構造計算書の提出が求められます。
しかし、木造2階建ての場合、建築基準法第6条の4に基づき「4号特例」として扱われるので、申請時に構造計算書を添付する必要がありません。(詳しい記事はこちらから)

ところが、スキップフロアは4号特例の適用外となるため、構造計算書を提出しなければなりません
構造計算書をはじめ構造計算結果チェックリストなどを作成することになり、費用がかかってしまうのです。

狭小住宅でもゆったり暮らせる自由な空間をスキップフロアで

「狭小住宅に住むなら間取りの制限は仕方がない」「高低差がある土地に家を建てるため無駄なスペースが生まれるのは仕方がない」、そんなふうにあきらめてしまいがちですが、スキップフロアを採用すれば、家族がゆったり暮らせる自由な空間をつくり出すことができます。
押さえておくべき注意点もあるスキップフロアですが、マイホームの空間をアクティブに活用できる選択肢。
ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。

<参考記事>

【実例紹介】スキップフロアの間取りを考える上での注意点、メリット、最も重要なことは? | 重量木骨の家
空間が激変するスキップフロアの家とは?知っておきたい3大ポイント | 家を建てる前に知っておきたい知識 | auiewo

<関連記事>

木造住宅は構造計算をしなくても建てられるのです。詳しい記事はこちらから。

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