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2018.11.07

住宅ローン返済中に災害が起こったら?住宅ローンの救済措置を解説

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災害は住宅購入を検討している人にとって不安材料のひとつ。
被災すると収入が断たれたり、マイホームが被害を受けたりと、生活に色濃く影響を与える可能性があります。

原則、被災しても住宅ローンの返済義務は軽減されませんが、近年は災害による生活苦を救済する動きもあり、状況によっては住宅ローンの返済負担が大きく減ることも。
ここでは住宅ローン救済措置である「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」についてご紹介します。

災害が起こっても住宅ローンの返済義務は継続

地震や台風などの自然災害で住宅ローン返済中の家が全壊した場合でも、住宅ローンの返済義務は消滅しません
ケガや失業、その他の事情も、加入する団体信用生命保険の要件に当てはまらなければ返済額にわずかな変化もありません。

住む家が無くなったら、別に家を借りるか新たに住宅ローンを組んで再建することになるでしょう。
しかし、全壊した家の住宅ローンを返済しながら賃貸料金を支出する、もしくは新たな家のローンを支払っていくのは大きな負担です。
災害が多発する近年、このような問題を銀行等も重く受け止め、自発的に救済ルールを設けました。

地震保険では損害の全額をカバーするのは難しい?

「火災・地震保険に加入しているから大丈夫」と思う人も多いかもしれません。
確かに火災保険は多くの自然災害にも対応しており、不安が大きければ補償範囲や補償限度額を大きくすることもできます。
ただし地震保険に関しては補償に制限があります
地震保険の補償内容や支払い条件・割合は国の政策で決定されているからです。

■保険金額についての制限

  • ・保険金額は火災保険の30~50%の範囲内で決める
  • ・ただし、建物は5,000万円・家財は1,000万円が限度
  • ・1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・骨とう、通貨、有価証券(小切手、株券、商品券等)などは補償の対象外

支払い割合は、「全損」と認定されたなら保険金額(もしくは時価額)の100%が補償対象となりますが、保険金額に上記のような制限がある以上、家を再建できるだけの補償額を受け取るのは難しいといえます。
地震保険は再建の大きな助けにはなりますが、リスクを完全にカバーするものではないと考えましょう。

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災害が起こったときに活用したい「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」

被災時に起こりうる「二重負担問題」についてご紹介しましたが、金融機関もこの問題を解決しようとしています。
災害によって返済が不能になった人へ債務整理のガイドライン、それが「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン(以下:債務整理ガイドライン)」です。
銀行業界が主体となって統一規範・ルールを作成したもので、2016年4月に運用が開始されています。

債務整理ガイドラインは、一般社団法人自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関が運営。
法律ではありませんが、銀行・信用金庫・労働金庫協会などの金融機関が正会員に名を連ねています。

債務整理ガイドラインの大きな特徴

債務整理ガイドラインにのっとって債務整理を行う場合、最終的にローンがどうなるかは金融機関との交渉によります。
注目したいのが、弁護士、公認会計士、税理士等「登録支援専門家」の支援を受けられること
個人では難しい交渉をサポートしてもらえるのはありがたいですね。

自己破産ではない点も重要です。
自己破産の場合は、国が発行する官報にその事実が載るほか、個人信用情報機関にも記録されてしまいます。
信用情報機関の記録は5~7年程度、長くても10年とされていますが、記録が抹消されるまでの間は新たな借入れができません。

債務整理利用の流れを知っておこう

債務整理は待っていても実行されないため、自ら申し出を行い、話し合う必要があります。
また、申し出たからといって必ず返済の負担が減るとも限りません
金融機関側の審査・同意があって初めて効果を得られるものです。申し出や交渉の流れをご紹介します。

1 申し出

住宅ローンの借入先である金融機関等へ「債務整理ガイドライン」の手続に着手することを申し出ます。
複数の借入れがある場合は最も多額の借入先へ申し出ましょう。
この際、金融機関等から借入残高、年収、資産等の状況を確認されます。

2 専門家へ支援依頼

金融機関等から同意が得られたら、地元の弁護士会などを通じて、自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関に対し手続支援を依頼します。
「登録支援専門家」による支援は無料です。

3 債務整理の申し出

債務整理が開始した旨をすべての借入先に申し出ます。
「登録支援専門家」の支援を受けながら、申出書、財産目録などの必要書類を提出。
債務整理の申し出後は、返済や督促は一時停止となります。

4 調停条項案の作成

「登録支援専門家」の支援を受けながら、金融機関等と協議し、債務整理の内容を盛り込んだ書面を作り上げていきます。

5 調停条項案の提出・説明

「登録支援専門家」を経由して、金融機関等へ調停条項案を提出・説明します。金融機関等は1か月以内に同意するかどうか返答します。

6 簡易裁判所へ特定調整の申立

金融機関等の同意が得られたら申し立てを行います。この際の申立費用は債務者負担です。

7 調停条項の確定

調停条項が確定すれば債務整理の成立となります。

減免が認められるとどうなる?

専門家の支援を受けて債務整理が整うと、どのように減免されるのでしょう。
払える能力に応じて債務が減るので、債務の全額ではなく20%や30%など、一定の減額も考えられます。

例えば、1,000万円の住宅ローンが残っているが、そのうち半分が免除になった。
所有権は失わず自宅に住みながら残り500万円を返済していく......などのケースがあります。

被災者生活再建支援制度も併用できる

一定以上の被害が生じた災害では「被災者生活再建支援」を受けられることがあります。
生活の基盤である住宅が被害を受けたときには、住宅の被害程度に応じて「基礎支援金」が受け取れます。
また、住宅の再建方法に応じて支給される「加算支援金」もあります。
基礎支援金と加算支援金は最高で300万円です。
この支援金は債務整理を行う場合も受給可能です。

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災害に強い家は

災害にもいろいろありますが、何といっても怖いのは地震と、それに付随する火事ではないでしょうか。
地震大国である日本では国の定めた耐震基準があります。
新しく家を建てるなら、耐震基準を満たしていなければなりません
1981年6月に改正された新耐震基準の目的は「極めてまれに起こる大地震でも倒壊しないこと」です。
耐震基準を満たした家なら、在来工法・ツーバイフォー、木質パネルといった工法にかかわらず、地震に強い家となっています。

不安が大きいならば、より厳しい基準を目指すこともできますが、まずは耐震基準をクリアすることを第一に考えてみてはいかがでしょうか。
将来的に基準が変わったり、技術が進化したりすることも考えられますが、居住後のメンテナンスに気を配ることで対応できるはずです。

災害時、支援を活用していち早く立ち直ろう

どんなに立派な家も、想定外の災害によって損害を受ける可能性があります。
被災して債務整理を申し出たとしても、債務整理の成立までには一定の期間を要します。
その間も生活費や住宅ローンの返済は続くので、万一被災したら、早めに動くことが大切です。
そのために、まずは制度についてきちんと理解しておきましょう。

<参考記事>

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